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寄付をして受領証が届いたものの、『確定申告なんてしたことがない』と手が止まっている方も多いはずです。
結論から言うと、寄付金控除の確定申告は、受領証を手元にそろえて国税庁の確定申告書等作成コーナーで入力すれば、初めてでも進められます。会社員の方も、年末調整では受けられないので確定申告が必要です。
この記事では、必要書類と申告の流れを、国税庁などの記載(2026年10月時点)をもとに順番に見ていきます。
寄付金控除は確定申告をしないと受けられない
寄付金控除は、寄付をしただけでは税金に反映されません。国税庁のタックスアンサー1150では、確定申告書に寄付先から受けた受領証(領収書)を添付するか、提出の時に提示する必要があるとされています。
寄付金控除は、寄付をした年の翌年に確定申告をして受けるものです。受領証は申告に使うので、届いたら捨てずに取っておきましょう。
そもそも寄付金控除とは何か、どんな寄付が対象かは寄付金控除とは?対象になる寄付と控除額の計算の考え方で紹介しています。この記事では、手続きの部分にしぼってお話ししますね。
寄付は年末調整では控除できない
『会社で年末調整をしているから、それで済むのでは』と思いますよね。ただ、寄付金控除は会社の年末調整では扱われません。
寄付金控除は、医療費控除などと同じく、年末調整では受けられない控除です。会社員や年金を受け取っている方も、寄付金控除を受けたい時は自分で確定申告をする、と覚えておきましょう。
申告するのはいつ?
国税庁のタックスアンサー2020によると、所得税の確定申告の期間は原則として、その年の翌年2月16日から3月15日までです。
払いすぎた税金を返してもらうだけの「還付申告」なら、翌年1月1日から5年間出せるとタックスアンサー2030に書かれています。会社員で寄付金控除のために申告する方は、この還付申告になることが多いんです。
寄付金控除の確定申告に必要な書類
まずは書類をそろえるところからです。どの寄付先に寄付したかで、必要な書類が少し変わります。
| 寄付の種類 | 必要な書類(国税庁の記載) |
|---|---|
| 国・自治体・公益法人・認定NPO法人などへの寄付(所得控除) | 寄付先から交付された寄附金の受領証(領収書) |
| ふるさと納税 | 受領証、または国税庁長官が指定した特定事業者が出す「寄附金控除に関する証明書」 |
| 学校法人や一部の地方独立行政法人への寄付 | 受領証に加えて、特定公益増進法人である旨の証明書の写し |
| 認定NPO法人等への寄付で税額控除を選ぶ | 受領を証する書類と「認定NPO法人等寄附金特別控除額の計算明細書」 |
| 公益社団法人等への寄付で税額控除を選ぶ | 受領を証する書類、所轄庁等が証する書類の写し、「公益社団法人等寄附金特別控除額の計算明細書」 |
表は国税庁のタックスアンサー1150・1263・1266の記載をもとにまとめたものです。
公益社団法人等で税額控除を選ぶ時の「所轄庁等が証する書類の写し」は、寄付をした日以前5年以内に発行されたものに限ると書かれています。たいていは寄付先が受領証と一緒に送ってくれるので、同封物はまとめて保管しておきましょう。

受領証のほかに用意しておきたいもの
寄付の書類のほかに、その年の所得が分かる書類も入力に使います。
- 1年分の寄付の受領証(領収書)や証明書
- 給与や年金の源泉徴収票など、所得が分かる書類
- 医療費控除などほかの控除も受けるなら、その書類
- 還付金を受け取る本人名義の口座の情報
受領証の見方や、届かない時の対応は寄付の領収書・受領証明書とは?届かない時と保管のポイントでまとめています。
確定申告書等作成コーナーで申告する流れ
国税庁は、ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で、画面の案内に沿って金額を入れると申告書を作って提出できると案内しています。必要な付表や明細書も、入力すれば自動で作られるとされています。
『難しい計算を自分でするの?』と不安になる方もいますよね。実は、寄付金控除の計算そのものは作成コーナーがやってくれるんです。
- 受領証と源泉徴収票などの書類をそろえる
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーを開き、申告する年分を選ぶ
- 給与や年金などの収入を、源泉徴収票を見ながら入力する
- 所得控除の入力画面で、寄付金控除の欄に寄付先と金額を入力する
- 税額控除を選べる寄付先なら、その入力もする(計算明細書が作られる)
- 住民税の控除の対象になる寄付は、住民税に関する欄も確認する
- 内容を確かめて、e-Taxで送信するか、印刷して税務署に提出する

入力画面の名前や順番は、年によって変わることがあります。画面の案内をよく読みながら進めてみてください。
入力は受領証を見ながら1枚ずつ
寄付金控除の入力では、受領証に書かれている寄付先の名前や金額などを見ながら入れていきます。記憶だけで入れると、金額や寄付先の名前を取り違えることもあります。
入力が終わった受領証には、鉛筆で小さく印をつけておくと、二重に入れたり抜かしたりするのを防げますよ。
作成コーナーで作った申告書は、提出した後も控えをデータや印刷で残しておきましょう。翌年に同じ寄付先へ申告する時の見本にもなります。
寄付先が多い時は一覧にしておく
寄付先がいくつもある年は、入力の前に一覧を作っておくと楽です。
- 寄付した日
- 寄付先の名前と法人の種類
- 寄付した金額
- 受領証が手元にあるかどうか
毎月の寄付をしている方は、1年分がまとまった受領証が届く団体もあります。1回ずつか1年分かは団体によって違うので、届いた書類で確かめておきましょう。
e-Taxで出す時に知っておきたいこと
作成コーナーで作った申告書は、e-Tax(電子申告)で送ることも、印刷して郵送や持参で出すこともできます。
e-Taxで出す場合、寄附金の受領証は、記載内容を入力して送信すれば、税務署への提出や提示を省略できるとe-Taxの案内に書かれています。紙の受領証を郵送しなくて済むのは助かりますよね。
提出を省略した書類について、税務署は法定申告期限から5年間、内容の確認のために提示や提出を求めることがあると案内されています。求められても出せない時は、添付や提示がなかったものとして扱われるとされています。
受領証は、申告が終わってもすぐに捨てないでください。申告した年分ごとに、封筒やクリアファイルにまとめておくと探しやすいですよ。
e-Taxと紙、どちらで出す?
どちらで出しても、寄付金控除の中身は同じです。違うのは、書類の出し方と手間なんです。
| 比べるところ | e-Tax(電子申告) | 印刷して紙で出す |
|---|---|---|
| 作り方 | 確定申告書等作成コーナーで入力 | 確定申告書等作成コーナーで入力して印刷 |
| 受領証 | 記載内容を入力すれば提出・提示を省略できる | 申告書に添付するか、提出の時に提示する |
| 出し方 | インターネットで送信 | 郵送するか税務署へ持っていく |
| 書類の保管 | 法定申告期限から5年間は提示を求められることがある | 申告書の控えと一緒に保管しておくと安心 |
『パソコンの操作に自信がない』という方は、作成コーナーで作って印刷し、郵送するやり方でも大丈夫です。自分が続けやすい方法を選んでみてください。
紙で出す時は
印刷して出す場合は、受領証などの書類を申告書に添付するか、提出の時に提示します。申告先は、住所地を管轄する税務署です(国税庁のタックスアンサー2020)。
納める税金がある場合、税務署から納付書は送られてこないと国税庁は案内しています。振替納税やダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード、スマホアプリ、コンビニ、現金などから、自分で納付方法を選びます。
住民税の寄付金税額控除も申告書で受けられる
寄付先によっては、所得税だけでなく住民税の税額控除も受けられます。総務省の案内では、都道府県・市区町村への寄付、住所地の共同募金会・日本赤十字社支部への寄付、条例で指定された寄付金が対象です。
総務省によると、所得税の確定申告をする方は、住民税の申告は不要です。確定申告の内容が住所地の市区町村に伝わる仕組みになっているんですね。
東京都主税局の案内では、住民税の寄付金税額控除を受けるには、確定申告書の第二表「住民税・事業税に関する事項」欄に記入し、受領証などを添付して申告するとされています。作成コーナーでは、入力に合わせてこの欄も作られます。
所得税が課税されず、個人住民税だけが課税される方は、お住まいの市区町村に住民税の申告をします(東京都主税局の案内)。
ふるさと納税のワンストップ特例との関係
ふるさと納税をしている方は、ワンストップ特例を使っていることもありますよね。東京都主税局の案内では、ワンストップ特例を申請した方でも、5団体を超える自治体に寄付した場合や、ほかの控除のために申告をした場合は、寄付金税額控除を受けるための申告が必要とされています。
つまり、ほかの寄付で寄付金控除の確定申告をするなら、ふるさと納税の分も一緒に申告に入れる必要があるんです。ここは見落としやすいので気をつけてくださいね。
確定申告でつまずきやすいところと対処
初めて寄付金控除の申告をする時に迷いやすいのは、だいたい次のような点です。
| つまずき | 対処の考え方 |
|---|---|
| 受領証が見つからない | 寄付先の団体に再発行ができるか問い合わせる |
| 受領証の名義が家族になっている | 寄付した人の名前で出ているかを確かめ、迷ったら税務署に聞く |
| 申告期限を過ぎてしまった | 還付申告なら翌年1月1日から5年間出せる |
| ふるさと納税と一緒に申告するのを忘れた | ワンストップ特例の分も申告に入れる |
| 税額控除と所得控除のどちらにすべきか分からない | 作成コーナーで両方の入力を比べるか、税務署で相談する |
寄付先に先に聞いておくと安心なこと
申告の時にあわてないためには、寄付する時点で団体に聞いておくのがいちばんです。例えば、こんな聞き方があります。
- 「受領証はいつ頃、どんな形で届きますか」
- 「毎月の寄付の受領証は1年分まとめて届きますか」
- 「税額控除を選べる法人ですか。証明書の写しも届きますか」
- 「受領証をなくした時は再発行できますか」
受領証の名義については、国税庁のタックスアンサー1150にも「妻名義で寄附した場合」というQ&Aが載っています。家族で寄付する時は、寄付する前に誰の名前にするかを決めておくのがおすすめです。
税額控除と所得控除の比べ方は寄付金税額控除額とは?所得控除との違いとどちらが得かの考え方で紹介しています。
相続した財産の寄付は別の申告
相続した財産を寄付した場合は、所得税の確定申告とは別に、相続税の申告が関わってきます。国税庁のタックスアンサー4141では、相続税の申告期限までに国や特定の公益法人、認定NPO法人などに寄付した財産は、相続税の対象にしない特例があるとされています。
こちらは相続税の申告書に寄付先の受領証明書などを添付する手続きです。くわしくは相続財産を寄付するには?相続税がかからない条件と手続きを参考にしてみてください。
寄付先を探す具体例として、遺贈寄付ガイド(gooddo)の場合
申告のことまで考えると、寄付先が寄付金控除の対象かどうかは、寄付する前に確かめておきたいですよね。その探し方の具体例として、遺贈寄付ガイドを紹介します。
遺贈寄付ガイドは、gooddo(運営: gooddo株式会社)が運営する遺贈寄付の情報サイトです。掲載団体は2026年10月時点で142件で、活動テーマや活動エリア、寄付したい財産の種類から探せます。
「寄付金控除」や「相続財産からの寄付における相続税の控除」に対応しているかでも寄付先を探せます。団体ページには法人格や財務データへのリンクも載っています。
遺贈寄付の専門家と協力した無料相談会も案内されています。公式FAQでは、相談したからといって寄付しなければならないわけではなく、最終的に決めるのは相談者自身だと書かれています。
寄付は、自分の生活を優先して、余裕のある範囲で考えるものです。どんな団体があるのか、まずは眺めてみるだけでも大丈夫ですよ。
遺贈寄付ガイド
遺贈寄付ガイドで、想いを託せる寄付先を探してみる
gooddoが運営する遺贈寄付ガイドでは、子ども・教育や医療、動物保護、災害救援など活動テーマや、現預金・不動産・有価証券といった寄付したい財産の種類、寄付金控除や紺綬褒章の推薦への対応などの条件から寄付先を探せます。専門家と協力した無料相談会も案内されています。
相談無料遺贈寄付ガイドで寄付先を探す(gooddoが運営する遺贈寄付ガイドの公式サイトに移動します)
よくある質問
寄付金控除は年末調整で受けられますか?
受けられません。寄付金控除は会社の年末調整では扱われないので、会社員の方も確定申告で手続きをします。
寄付金控除の確定申告はいつまでにすればいいですか?
確定申告の期間は原則として翌年2月16日から3月15日までです。還付申告であれば、翌年1月1日から5年間出せると国税庁は案内しています。
e-Taxで申告する時、受領証はどうすればいいですか?
記載内容を入力して送信すれば、受領証の提出や提示を省略できます。ただし、税務署から法定申告期限から5年間は提示を求められることがあるので、受領証は保管しておきましょう。
住民税の申告も別にしないといけませんか?
所得税の確定申告をする方は、住民税の申告は不要と総務省は案内しています。条例指定の寄付金などは、確定申告書の住民税に関する欄に記入します。
ふるさと納税のワンストップ特例を使っていても確定申告は必要ですか?
ほかの寄付で寄付金控除の確定申告をするなら、ふるさと納税の分も申告に入れる必要があります。ワンストップ特例だけで済むのは、確定申告をしない方などに限られます。
まとめ
- 寄付金控除は確定申告で受ける。会社の年末調整では扱われない
- 申告期間は原則翌年2月16日から3月15日まで。還付申告は翌年1月1日から5年間
- 必要書類は寄付先の受領証が基本。寄付先によって証明書の写しや計算明細書も要る
- 確定申告書等作成コーナーなら、寄付金控除の計算や明細書の作成も入力で進む
- e-Taxなら受領証の提出を省略できるが、5年間は保管しておく
- 所得税の確定申告をすれば住民税の申告は不要。ふるさと納税の分も一緒に申告する
手続きや画面の内容は年によって変わることがあるので、最新の情報は国税庁のホームページで確認してみてください。個別の判断は、税理士・弁護士・司法書士・税務署・公証役場で確認するのが安心です。
出典として、国税庁 タックスアンサー1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)、国税庁 タックスアンサー2020 確定申告、国税庁 タックスアンサー2030 還付申告、e-Tax 添付書類の提出省略について、東京都主税局 個人住民税を参考にしています。





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