株式を寄付するには?有価証券の寄付の方法と税金の扱い

株式や有価証券を寄付する方法と税金の扱いを紹介する記事のアイキャッチ

当サイトはgooddo(gooddo株式会社)・遺贈寄付ガイドの公式サイトの公開情報と、国税庁・法務省・裁判所・内閣府など公的機関の情報をもとに編集部が独自に執筆しています。制度や掲載内容は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトで確認してください。税金や遺言の個別の判断は、税理士・弁護士・司法書士・税務署・公証役場などにご相談ください。記事内には広告を含みます。

長く持ってきた株式を、『現金に換えずに、そのまま寄付できたら』と考える方もいますよね。株式や投資信託も、寄付の財産として考えることができます。

結論から言うと、株式の寄付は「受け入れてくれる寄付先か」と「値上がり分にかかる税金」の2つを先に確かめるのが大切です。法人に寄付すると、時価で売ったものとみなされて所得税がかかることがあるからです。

この記事を読むと、株式を寄付する3つの方法と、それぞれの税金の扱いが分かります。

目次

株式は寄付できる?3つの方法

株式を寄付する方法は、タイミングと誰が寄付するかで3つに分けられます。

方法寄付する人主に関わる税金
生前に株式を寄付本人みなし譲渡の所得税、寄附金控除
遺言で株式を遺贈寄付本人(遺言で)みなし譲渡の所得税(相続人が関わる)
相続した株式を寄付相続した家族相続税の特例、みなし譲渡の所得税

遺贈寄付ガイド(運営: gooddo株式会社)のよくある質問では、有価証券は株式・投資信託・債券などが遺贈できると説明しています。売却して現金にし、寄付先の活動資金として使われるのが一般的とされています。

先に結論

株式の寄付は、どの方法でも「受け入れ先の確認」と「みなし譲渡の確認」が出発点です。現金で寄付する場合とは、税金の考え方が違うんです。

株式を受け入れる団体はどのくらい?

遺贈寄付ガイドの寄付先一覧(2026年10月時点)では、掲載142件のうち、寄付する財産の種類で「金融資産(有価証券など)」に当てはまる団体は94件です。現預金の137件と比べると、受け入れ先は少しかぎられます。

株式のまま受け取るのか、売ってから受け取るのかは団体によって違います。『証券口座から直接移せるの?』という点も含めて、寄付先と証券会社の両方に確かめておきましょう。

株式の寄付でかかる「みなし譲渡」とは

株式の寄付で特に気をつけたいのが、所得税の「みなし譲渡」です。

国税庁のタックスアンサー3108(2026年10月時点)では、個人が土地・建物・株式などの財産を法人に寄附(遺贈を含む)した時は、寄附時の時価で譲渡があったものとみなされ、所得税(譲渡所得)がかかると説明しています。

タックスアンサー3105でも、法人への贈与や遺贈は、時価で資産の譲渡があったものとされると書かれています。お金を受け取っていなくても、売ったのと同じ扱いになるんです。

例えば、買った時より株価が上がっている株式を寄付すると、その値上がり分が税金の対象になるイメージです。

株式を法人に寄付すると時価で売ったものとみなされ値上がり分に所得税がかかる仕組みを示した図解

非課税になる特例

タックスアンサー3108では、みなし譲渡が課税されない場合として次の2つを挙げています。

みなし譲渡が非課税になる場合(国税庁タックスアンサー3108)
  • 国や地方公共団体に寄附した場合(特に要件や手続きはなし)
  • 公益法人等に寄附し、一定の要件を満たすとして国税庁長官の承認を受けた場合

承認の申請は、寄附の日から4か月以内(11月16日から12月31日の寄附は確定申告期限まで)に、所轄の税務署を通して出します(国税庁「租税特別措置法第40条の規定による承認申請」)。申請の手数料は不要とされています。

承認には、寄附した財産が2年以内に公益の事業に直接使われることなどの要件があります。2年以内に使われなかった場合などは承認が取り消され、所得税がかかることもあります。

『じゃあ、先に自分で売ってから現金で寄付したほうがいいの?』と思う方もいるはずです。自分で売った場合は、その売却益に通常どおり所得税がかかるので、どちらが合うかは寄付先の受け入れ方と合わせて考えることになります。

『売ってしまう前提の寄付でも大丈夫?』という点は、要件との関係で判断が分かれます。寄付先の団体と税理士に、事前に相談しておくのがおすすめです。

方法別に見る、株式の寄付の税金

ここからは、3つの方法ごとに税金の扱いを見ていきます。

生前に株式を寄付する場合

生きている間に寄付する場合、法人への寄付ならみなし譲渡の所得税が関わります。寄付した本人が確定申告で関わることになります。

また、国や特定公益増進法人、認定NPO法人などへの特定寄附金は、寄附金控除の対象です(国税庁タックスアンサー1150)。株式で寄付した時の控除の扱いは、税務署か税理士に確かめてみてください。

寄附金控除のしくみは、寄付金控除とは?対象になる寄付と計算の考え方で紹介しています。

遺言で株式を遺贈寄付する場合

遺言で株式を法人に遺贈する場合も、みなし譲渡の対象です。遺贈寄付ガイドのよくある質問では、この時に納税義務を負うのは受け取る団体ではなく、遺贈者の相続人だとされています。

承認申請も、遺贈の場合は相続人や包括受遺者が出す側になります(国税庁の手続案内)。家族の負担にならないよう、遺言書を作る前に税理士と相談しておきましょう。

遺言での寄付の進め方は、遺贈寄付の手順|寄付先選びから遺言書作成までの流れで紹介しています。

相続した株式を家族が寄付する場合

相続した株式を、相続税の申告期限までに国・地方公共団体・特定の公益法人・認定NPO法人に寄付すると、その分は相続税の対象にならない特例があります(国税庁タックスアンサー4141・2026年10月時点)。

ただし、寄付するのは相続した家族なので、法人への株式の寄付ではみなし譲渡の所得税も考える必要があります。相続財産の寄付のくわしい条件は、相続財産を寄付するには?相続税がかからない条件と手続きでまとめています。

生前の寄付・遺言での遺贈寄付・相続した株式の寄付の3つの方法と主に関わる税金を示した図解

株式を寄付する前の準備

株式の寄付は、現金より確かめることが多くなります。順番に進めると迷いにくいですよ。

株式を寄付する前の準備
  1. 持っている株式・投資信託・債券の銘柄と口座を一覧にする
  2. 寄付先の候補に、有価証券を受け入れているか、株式のまま受け取るかを聞く
  3. 税理士に、みなし譲渡や承認申請の見込みを見てもらう
  4. 遺言で寄付するなら、銘柄や口座を特定して書く
  5. 遺言執行者を決め、証券会社での手続きを任せられるようにする

寄付先に問い合わせる時は、例えば次のように聞くと話が早いです。

  • 「株式や投資信託の寄付は受け付けていますか」
  • 「受け取った後は売却されますか。それとも保有されますか」

遺言書では、財産の割合で渡す包括遺贈より、銘柄を決めて渡す特定遺贈のほうが、団体は受け入れを判断しやすくなります。違いは包括遺贈と特定遺贈の違いで紹介しています。

寄付先を探す具体例として、遺贈寄付ガイド(gooddo)の場合

寄付先を探す方法には、団体の公式サイトを見る、専門家に相談する、自治体の窓口に聞く、寄付先の情報サイトを使う、などがあります。株式の場合は、有価証券を受け入れているかで候補をしぼれると便利です。

一例として、gooddo(グッドゥ)が運営する遺贈寄付ガイドでは、寄付する財産の種類で「金融資産(有価証券など)」を選んで団体を探せます。2026年10月時点で掲載は142件、そのうち94件が当てはまります(公式サイトの記載)。

団体ページには受け入れる財産の種類や法人格、財務データへのリンクが載っています。遺贈寄付の専門家と協力した無料相談会も案内されています。

公式のよくある質問では、団体に相談しても寄付しなければならないわけではなく、決めるのは相談者自身だと説明しています。株式を受け入れてもらえるか、気軽に問い合わせてみてください。

遺贈寄付ガイド

遺贈寄付ガイドで、想いを託せる寄付先を探してみる

gooddoが運営する遺贈寄付ガイドでは、子ども・教育や医療、動物保護、災害救援など活動テーマや、現預金・不動産・有価証券といった寄付したい財産の種類、寄付金控除や紺綬褒章の推薦への対応などの条件から寄付先を探せます。専門家と協力した無料相談会も案内されています。

相談無料遺贈寄付ガイドで寄付先を探す

(gooddoが運営する遺贈寄付ガイドの公式サイトに移動します)

寄付は、自分の生活を優先し、余裕のある範囲で考えるものです。制度は変わることがあるので、最新の内容は国税庁の公式サイトで確認してください。個別の判断は、税理士・弁護士・司法書士・税務署・公証役場で確認しましょう。

よくある質問

株式をそのまま寄付すると税金はかかりますか?

法人に株式を寄付すると、寄附時の時価で売ったものとみなされ、値上がり分に所得税がかかることがあります(国税庁タックスアンサー3108)。国や地方公共団体への寄附と、国税庁長官の承認を受けた公益法人等への寄附は非課税です。

投資信託や債券も寄付できますか?

遺贈寄付ガイドのよくある質問では、有価証券として株式・投資信託・債券などが遺贈できると説明しています。受け入れるかは寄付先しだいなので、事前に確かめておきましょう。

相続した株式を寄付すると相続税はどうなりますか?

相続税の申告期限までに、国・地方公共団体・特定の公益法人・認定NPO法人に寄付すれば、その分は相続税の対象になりません(国税庁タックスアンサー4141)。みなし譲渡の扱いは税理士に確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 株式の寄付には、生前の寄付・遺言での遺贈寄付・相続した株式の寄付の3つの方法がある
  • 有価証券は売却して活動資金にするのが一般的で、受け入れるかは団体しだい
  • 法人への株式の寄付は、時価で売ったものとみなされ所得税がかかることがある
  • 国や自治体への寄附と、国税庁長官の承認を受けた公益法人等への寄附は非課税
  • 遺贈の場合のみなし譲渡は、遺贈者の相続人が関わる
寄付サイトガイド

寄付サイトガイド 編集部

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